概要 研究活動 教育活動 教育方針 臨床活動および学外活動

概要


 病理学は疾病の本態を解明する、基礎と臨床の両者にまたがった医学, 医療の基本となる学問である。
病理検査学は、組織診, 細胞診, 免疫組織化学, 電子顕微鏡, 遺伝子検査等さまざまな検査・診断法により、より質の高い病理診断へと繋げる役割を担う学問である。本分野では病理学と病理検査学の両方の側面から疾病の本態を深く探求している。
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研究活動


 本分野では病因・病態を考察,解明し,更には診断に寄与し得るような検査法の理論や手法を探究,開発するため以下の研究を行っている。


1. 心臓刺激伝導系の臨床免疫組織化学的検討
2. Lipoprotein(a)と悪性腫瘍の病理学的解析・関連解析
3. 動脈老化の臨床病理学的解析およびプロテオーム解析による加齢に伴う大動脈中膜構成成分の検討
4. 肝癌の分子病理学的解析と発生機序の解明
5. 胆道癌早期診断のための組織学的・細胞学的検討
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教育活動


 学部では、病理検査学講義,病理検査学実習(検査技術学専攻)、病理学(看護学専攻)で基本的な疾病病変の病因・病態を学ぶ。
大学院では、より高度な病理専門技術と国際的な広い視野で分子病理学的検査の理論や方法を探究、開発、体系化することを目的として教育・研究を行っている。
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教育方針


 学際的・国際的な視野に立ち,豊かな人間性と高い倫理観をそなえ,自己問題提起・解決型,生涯発展型の思考能力をもった医療人を養成すべく以下のような教育を行っている。

1 ) 学部教育
 検査技術学専攻と看護学専攻の2年生に対して病理学・病理検査学の総論では疾病病変の共通の変化,病態の本質,その成因を系統的に論じ,検査技術学専攻では更に病理検査学各論として主な疾病についてその臓器変化,成因を講義している。
検査技術学専攻の2年生には,病理検査学実習において臓器の肉眼観察,基本的な標本作製,観察に加えて,各種特殊染色法,免疫組織化学的検査法,細胞診検査法,凍結切片作製法などの疾病の診断,病因・病態の解明に寄与しうるような病理学的検査法の実習が組まれている。
その他,看護学専攻2年生に対して専門基礎合同演習の一環として病理解剖肉眼観察実習、検査技術学専攻4年生に対して卒業研究として研究の進め方や論文のまとめ方など研究報告の基本を学ぶ特論、臨地実習としてとして医学部附属病院病理部において病理検査実習が実施されている。なお,以上の講義,実習は医学科及び他施設の協力のもとに行われている。

2 ) 大学院教育
 博士(前期)課程においては,疾病,特に老年疾患の成因・病態,病理像(肉眼的,組織学的,細胞学的及び分子病理学的)を深く追求,理解し疾病の本態を考察する。更に,病因・病態の解明や診断に有用な病理学的検査法(免疫組織化学的検査、電子顕微鏡検査、画像解析など)の理論や手法を学び,また,実践の場における検査管理や問題解決能力をも修得させる。各種研究会や学会などにも参加し病理学・病理検査学領域における国際的,学際的な研究の現況や展望などについても学んで行く。以上の課程を通して修士論文としての特別研究を完成し,基礎的な研究能力を修得させている。
また,博士(後期)課程では,国際的にも通用する自立した研究能力が修得できるように,より高度な教育と研究指導、および医学英語学習を行っている。
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臨床活動および学外活動


・医学部附属病院病理部において,沢辺は病理解剖例の診断に,副島は細胞診業務に参画している。
・厚生労働省2019年度医療技術等国際展開推進事業「カンボジアにおける子宮頸がん検診のための病理人材育成と体制整備事業」において、国立国際医療研究センターから依頼を受け、沢辺、副島は病理医および病理臨床検査技師研修の講師として参画した。
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