概要 研究活動 教育活動 教育方針 臨床活動および学外活動 臨床上の特色

スタッフ

職名 氏名(カナ) 研究者情報
大学院生 園原 照隆(ソノハラ テルタカ)
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概要

 呼吸器、神経系について分子・細胞レベルから器官までの統合されたシステムとしての生体のはたらきを測定・解析する生理機能検査法,および臨床医学と生理検査との関連について研究、教育を行っている。
 以前は生命機能情報解析学の名称で呼吸、循環、神経の研究、教育を行っていたが、循環器分野が分かれ、保健衛生研究科から医歯学総合研究科に改組する機会に「呼吸器・神経系解析学」と改称した。
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研究活動

 研究は呼吸,神経の専門家がそれぞれの分野にて独立して行っている。
 呼吸器分野では新規肺機能検査の臨床的意義,気管支喘息の機序とendotype分類、肺疾患に対する遺伝子治療、AIを用いた画像診断の研究している。
 中枢神経領域では脳波研究、てんかん研究、末梢神経領域では新規末梢神経検査法の開発を行っている。
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教育活動

 教育では臨床医学全般の教育を行うと共に生理機能検査(肺機能、脳波、末梢神経検査、各種エコーなど)の講義および実習にて理論および技能を修得させている。卒業研究、大学院学生教育では各専門領域分野研究を行う。

1) 学部学生教育
 1年次には,先端医療技術論で呼吸器・神経系解析学総論の講義を行う。2年次には,神経,呼吸の生理検査学実習(Ⅰ)を行う。ここで脳波,肺機能検査、腹部エコーの基礎を習得する。3年次前・後期(新カリキュラムでは2年次後期、3年次前期)に,生理検査学の講義(Ⅱ)および実習(Ⅱ)を疾患生理機能解析学分野と共同で行う。内容は神経生理検査,呼吸器系検査,循環器系検査,超音波検査,画像解析,サーモグラフィー,平衡機能検査,眼底検査などの生理機能検査に加え、採血実習や検体採取、バイタルサインなど基本診察手技、救命救急処置など臨床手技全般の教育を行う。4年次には、前期に卒業研究。後期に臨地実習の指導を行う。卒業研究では各自に割り当てられた研究テーマを中心に、研究手法全体について指導を行う。臨地実習では,2週間の間に,血液ガス測定を含む呼吸機能検査,脳波検査,誘発電位検査,および腹部超音波検査の実技指導を行う。
 また保健衛生学科での講義実習と同等以上の教育エフォートを医学科1〜6年生、研修医に行なっている。(詳細は省く)
 文部科学省で「AI戦略2019」において、2025年度を目標年度として、①文理を問わず、全ての大学・高専生が初級レベルの能力を習得すること、②大学・高専生が、自らの専門分野への応用基礎力を習得することが掲げられた。 本学では、医学・歯学分野における数理・DS・AI教育のモデルカリキュラム・教材を開発し、本学のカリキュラムに組み込むとともに全国の医学部、歯学部へ普及・展開することを目指しており全学共通科目に「医療とAI・ビッグデータ入門」を新設し、医学科歯学科では必修その他では自由科目として「医療とAI・ビッグデータ応用」を開講した。さらに選択科目としてには「AI実践演習」を開講した。

2) 大学院教育
 大学院前期(修士)課程では生体検査科学特論I、生体検査科学特論II、呼吸器・神経系解析学演習、呼吸器・神経系解析学実習、呼吸器・神経系解析学課題研究を担当する。生体検査科学特論Iは医療現場において現在行われてる臨床検査の基礎となる科学的知見について、遺伝子、分子、細胞、組織、個体 の様々なレベルからの理解を深め、さらに将来へ向けての研究課題などを考察する基盤を補強することを目的とする。生体検査科学特論IIでは医療現場において現在行われてる臨床検査について理解を深め、さらに将来へ向けて の研究課題などを考察する力を養うことを目的としている。呼吸器・神経系解析学の各教科では新しい知識や技術を教育するとともに,すでに解明されている領域とそうでない領域を明確にし,いまだ不明な領域を明らかにするための科学的研究態度の修得をめざしている。
 大学院後期(博士)課程では病態推論特論、呼吸器・神経系解析学演習、呼吸器・神経系解析学研究実習を担当している。病態推論特論では検査データから病態を推論するトレーニングを行い,病態の理解ができる人材を要請する。
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教育方針

 教育で重要なのは、学習に対するモティベーションをつけることである。特に学部低学年では基礎学習がどのように役立つのかが解らず、重要であるにも関わらず学習意欲が湧かない学生が多い。そのため実習を多くし、early exposureを行なって臨床現場でどのように必要とされるか理解されるように工夫している。学習することを渇望し、乾いた砂に水が染み込むような教育を目指している。
 各論としては生理機能検査は患者と直接接して行う臨床のfront lineであり、特に臨床医学の立場から生理検査について教育している。神経,呼吸,循環、消化器などの臨床生理学的検査、画像診断検査について理論や技術を教え、それらを応用した研究方法を修得させることを目標としている。生理機能検査を行うには、機器の操作、安全対策、生体現象の記録、データの整理・解析の技術と知識のみならず,直接人に接する検査であるので、疾病に対しての医学的知識、医療倫理、コミュニケーション能力なども要求される。また患者に対して緊急処置を要する検査結果について、速やかに認識し適切な処置を行える能力を涵養することも重要視している。これらに加え,検査時の患者の急変への対応についても教育している。
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臨床活動および学外活動

 呼吸器専門医・指導医、アレルギー専門医の角は当院呼吸器内科外来を行っている。また研究会等の世話人やdiscussantを行っている。次世代の医師養成のため総合研修センターにおける研修医に対するイブニングセミナー講義、M1でのMIC(Medical Introductory Course)講義、呼吸器内科ではCC(M5, M6)、PCC(M4)、呼吸器ブロック講義(M3)、生理学講義(M2)呼吸生理学を担当している。
 神経内科医の赤座は、神経内科疾患一般の他、末梢神経障害に精通し、医学部附属病院における末梢神経検査の施行、結果評価の中心的役割を果たしている。
 精神科医で日本てんかん学会専門医・指導医、日本臨床神経生理学会認定医(脳波)、精神保健指定医の原は日本臨床神経生理学会代議員、日本薬物脳波学会評議員、日本てんかん学会評議員理事会幹事を務めている。当院ではてんかん外来を週1回行い、セカンドオピニオンも含め、多くの患者の診療にあたっている。また当院脳外科と協力し、週1回の脳波カンファレンス、月1回の脳波・てんかんレクチャーを行っている。
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臨床上の特色

 角は内科学会総合内科専門医、呼吸器学会指導医かつ専門医、アレルギー学会専門医であり、内科全般の患者診察を行っているが、特に気管支喘息を専門にしている。
 赤座は末梢神経機能検査の専門家であり、神経内科患者のほとんどの検査を行なっている。また糖尿病患者における末梢神経障害について臨床研究を行っている。
 原はセカンドオピニオンも含め、多くのてんかん患者の診療にあたっている。特に妊よう性のある女性の治療を専門とし、多くのてんかん治療を受けた女性の妊娠出産を助けている。平成25年からは産婦人科医師と協力し、てんかん合併妊娠に関する事前コンサルタントを行っている。
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