概要 研究活動 教育活動 教育方針 臨床活動および学外活動 臨床上の特色

スタッフ

職名 氏名(カナ) 研究者情報
教授 田中 顕太郎(タナカ ケンタロウ)
大学院生 石田 直也(イシダ ナオヤ)
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概要

本分野は病院診療科としては再建形成外科を標榜し、頭頸部頭蓋底再建を中心とするマイクロサージャリー(顕微鏡下微細手術)を用いた各種再建手術を主に担当する。典型的な切除症例に対する標準的な再建手術を行うことは当然であるが、症例数が少なく標準的治療が確立されていない困難症例に対しても、安全で質の高い再建手術を提供する。また腫瘍切除と同時に行う一次再建だけではなく、術後に残存する変形や麻痺に対する二次再建手術にも積極的に取り組んでいる。
学部の枠を超えた頭頸部領域を中心とする関連各分野と連携し、術後の患者様のQOLを重視した形態と機能を両立させる新しい術式開発を中心とした研究を推進していく。
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研究活動

1. 機能と形状を重視した頭頸部頭蓋底再建術式の開発
2. 神経移植手術後の神経再生メカニズムの解明
3. 新しい動物モデルを用いた組織移植の術後容量変化の計測
4. 末梢毛細血管開存率の向上は移植脂肪組織容量の維持に貢献するか?
5. 自家移植組織の"質"に迫るFirst Step ~汗腺の術後機能回復に着目して
6. 顔面神経麻痺に対する新しい再建術式および機能評価法の開発
7. 糖尿病性足壊疽症例に対する歩行機能を重視した患肢温存術式の開発
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教育活動

形成外科としての卒前教育、卒後教育を、形成・再建外科学分野と協力して行っている。

形成外科は、診療科としては、主として体表の形態 · 機能の再建を担当し、その領域には全身が含まれる。診断学より治療学(そのほとんどが手術)の比重が高く、顔面 · 頸部、手足など人目につく部位を扱うことが多いため、外見にも配慮した治療結果が求められるのが特徴である。医学生にとって、形成外科は外科系診療科の最も基本となる診療科であり、将来進む専門分野が何であるかにかかわらず、創傷治癒の機序、組織の愛護的な扱い方を学ぶことや、外傷や熱傷に対するプライマリーケアを習得することは、医者として必須事項であると考えている。また、病院内における形成外科の位置づけと、各科との連携によるチーム医療の重要性を理解してもらいたい。まずは、学生が形成外科に興味を持ち、講義や実習が感動の場となるような教育を目指している。
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教育方針

形成外科としての卒前教育、卒後教育を、形成・再建外科学分野と協力して行っている。

[学習目標]
1:形成外科の意味あいを知り、外科学における位置づけを理解する。特に他の外科系各科との関連性、競合性、合同性について認識する。
2:形成外科の歴史的背景を知り、社会的必要性を理解する。
3:形成外科的基本手技(皮切縫合,植皮,皮弁,その他の組織移植)における器械、手技を理解し、その結果、どこまで機能的、整容的に修復できるかを知る。
4:形成外科的疾患(皮膚の形成外科,頭部頭蓋の形成外科,顔面,躯幹,四肢の形成外科,整容外科)を認識し理解する。
5:将来的に可能な形成外科的な臓器移植、ならびに組織移植について理解する。
6:生体組織に代用できる人工物質について認識し、将来における代用組織開発への洞察力を養う。

[修得すべき知識 · 技術に関する目標]
1:形成外科とは何であるか、どうして必要であるかを説明できる。
2:どんな疾患が形成外科に含まれるかを患者または各科の医師に助言でき、適切な対応ができる。
3:それぞれの患者についてどの様な治療方法がとられるべきかの判断ができる。
4:形成外科的基本手技に用いられる器具の取り扱い、縫合糸の選択ができ、どの様な手技が用いられるべきか科学的に論述できる。

卒後教育では、初期臨床研修後の4年間の形成外科研修後、日本形成外科学会認定医の資格が取得できるよう研修プログラムを組み、更に一定の臨床経験を積んだ後に以下に述べるような研究活動に取り組み、形成外科学の最前線を開拓する臨床医であると同時に、研究者としても研鑽を積むことを目標としている。
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臨床活動および学外活動

顕微鏡下手術の技術を駆使して高いレベルの再建手術を実践する。頭頸部再建の症例数が多く、2007年からの15年間で1000症例を超える診療実績を持つ。特に頭蓋底再建手術については全国でも有数の施設である。これらの経験を活かし、他院では対応できない治療困難症例に対しても安全で質の高い再建手術を提供することができる。
診療研究実績について国内外の学会で積極的に発表し、また英文和文論文により印刷媒体として情報発信している。他大学やセンター病院とも幅広く交流し、多施設共同研究にも積極的に参加している。
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臨床上の特色

東京の中心に立地し医学部・歯学部から成る本学は、頭頸部領域の診療のスペシャリストたる責務を社会から期待されていると考える。当科はマイクロサージャリーによる血管や神経の縫合技術を駆使する再建手術を日常的に行う高い技術を持つ形成外科専門医で構成され、頭頸部頭蓋底再建を中心とする再建手術を行う。
定型的な切除症例に対する標準的な各種再建手術を行うだけでなく、標準的治療が確立されていない困難症例、全国的に見ても当院でしか行われていない手術症例に対して、安全で質の高い再建手術を提供し続けている。また腫瘍切除と同時に行う一次再建だけではなく、術後に残存する変形や麻痺に対する二次再建手術にも積極的に取り組んでいる。
さらに高い再建手術手技を生かして、頭頸部領域のみならず身体各部位の治療困難症例の再建手術にも進んで対応している。いままでに合同で治療を行った診療科は、頭頸部外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、呼吸器外科、食道胃外科、大腸肛門外科、肝胆膵外科、心臓血管外科、末梢血管外科、整形外科、泌尿器科、眼科、皮膚科、周産女性科、歯科口腔外科、顎顔面補綴科、インプラント科などと、非常に多岐にわたる。
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