歯を失った患者さんに対する治療法として、歯科インプラントを用いた補綴治療（インプラント治療）は極めて効果的である。我々は、インプラント臨床に関わる手法と材料、組織再生に関する研究および教育をおこなっており、さらに東京医科歯科大学病院口腔インプラント科においてインプラント治療をおこなっている。

骨形成を促進する骨補填材の開発、骨形成を促進すると同時に感染に対して抵抗性を示すインプラント表面の開発、軟組織細片による骨形成促進作用、吸収性のGBR膜の開発、ビスフォスフォネートのクロドロネートを含有するリポゾームが骨芽細胞の分化に及ぼす影響に関する研究をおこなった。

歯学部学生に対してインプラント治療に必要な基礎的知識の講義をおこなった。インプラント治療におけるインプラント埋入計画についての実習をおこなった。口腔インプラント科において、インプラント治療に必要な検査、インプラント埋入手術、補綴治療とメインテナンスについて教育した。博士課程の学生に対しては、インプラント治療および再生医療についてのより深い内容の教育をおこなった。

基礎的知識を習得し、常に考察する姿勢を身に付ける。

口腔インプラント科において、歯を失った患者さんに対する歯科インプラント治療を用いた審美的かつ機能的な回復、インプラント治療をおこなった患者さんのメインテナンスをおこなった。

当分野が臨床を担当している東京医科歯科大学病院口腔インプラント科は、我国の29の歯科大学および歯学部において、最もインプラント治療の症例数が多い施設の一つである。他の医療機関でインプラント治療が難しい症例、他の医療機関でインプラント治療を受けたが問題がある症例が増加している。我々は、難症例そして問題症例への対応が可能である。