概要 研究活動 臨床活動および学外活動
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スタッフ

職名 氏名(カナ) 研究者情報
教授 関矢 一郎(セキヤ イチロウ)
助教 片野 尚子(カタノ ヒサコ)
助教 大関 信武(オオゼキ ノブタケ)
大学院生 谷本 貴大(タニモト タカヒロ)
大学院生 古岡 秀人(フルオカ ヒデト)
大学院生 松多 誠也(マツタ セイヤ)
プロジェクト助教 水野 満(ミズノ ミツル)
プロジェクト研究員 遠藤 健太郎(エンドウ ケンタロウ)
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概要

近年、幹細胞医学· 再生医学の発展は目覚ましく、グローバル市場の獲得に向けた再生医療等製品の開発競争が行われている。当分野では、既存治療法に対する高い有効性を示す再生医療を実用化する観点から幹細胞医学· 再生医学の基礎研究を行ない、橋渡し研究を充実させ、その成果を臨床応用し、最終的には産業化まで目指すことを目的とする。
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研究活動

(1) 幹細胞による再生医療の開発
(2) 細胞治療· 再生医療の実用化· 産業化
(3) 幹細胞に対する安全性試験
(4) 橋渡し研究
(5) 膝MRI を3 次元解析するソフトの開発
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臨床活動および学外活動

変形性膝関節症に対する新規治療法の確立を目的として、基礎研究、橋渡し研究、実用化研究を行なっている。2000年から2010年にかけて、滑膜に由来する間葉系幹細胞(滑膜幹細胞)が軟骨·半月板への分化能が高く、移植することで自然治癒過程を促進することを見いだし、低侵襲な鏡視下手術で細胞移植を実施する手法を開発した。これらの基礎研究は高く評価され、2013年に国家プロジェクト「再生医療の実現化ハイウェイ」(研究代表者:関矢一郎)の1つに選定され、患者負担の少ない新たな半月板治療の確立を目指す「滑膜幹細胞による膝半月板再生」研究として長期支援を受けることとなった。文部科学省の支援による中型動物を用いた橋渡し研究を経て、厚生労働省の支援のもと、2017年8月から「自家滑膜幹細胞の半月板損傷を対象とする医師主導治験」を開始した。2019年3月には半月板の断裂部位に滑膜幹細胞を移植する技術に関して、企業と特許ライセンス契約を締結した。次いで、2023年1月に、この細胞移植技術を活用した再生医療等製品の有効性および安全性を検証する臨床第III相試験(企業治験)を開始した。
また、第2プロジェクトとして、滑膜幹細胞の新たな投与経路による治療法を開発するため、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)再生医療実用化研究事業の支援のもとで、2017年12月から2020年3月にかけて、臨床研究「変形性膝関節症に対する滑膜幹細胞の関節内注射」を実施した。その結果を受けて、2023年4月には、既存治療を対象とした比較試験を医師主導治験として開始した。
さらに第3プロジェクト「MRI3次元解析」では、2015年からAMED再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業の支援を受け、企業との共同研究により、膝MRIのプロトン密度強調画像とT2*強調画像から骨、軟骨、半月板を自動で抽出し、軟骨の厚さを自動で計測することができるMRI3次元解析ソフトウェアを開発した。2018年には、本ソフトウェアを用いた解析を想定し、日本人変形性膝関節症MRI実態調査「神奈川ひざスタディ」を開始し、地域住民コホートによるMRIデータを獲得した。その後、2019年に3D画像解析システムの膝関節解析アプリケーションとして上市された。本ソフトウェアが国内外の整形外科研究・診療の現場で広く活用されることを目指し、2022年からは、国内主要5大学とともに本ソフトウェアを用いた機種間誤差を測定する多施設研究を進めている。
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