概要 研究活動 教育活動 教育方針 臨床活動および学外活動 臨床上の特色
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スタッフ

職名 氏名(カナ) 研究者情報
教授 岡本 隆一(オカモト リュウイチ)
准教授 根本 泰宏(ネモト ヤスヒロ)
講師 水谷 知裕(ミズタニ トモヒロ)
助教 三好 正人(ミヨシ マサト)
特任助教 北畑 富貴子(キタハタ フキコ)
特任助教 小林 正典(コバヤシ マサノリ)
大学院生 田村 皓子(タムラ アキコ)
大学院生 土屋 淳(ツチヤ ジュン)
大学院生 志水 太郎(シミズ タロウ)
大学院生 小林 桜子(コバヤシ サクラコ)
  福田 将義(フクダ マサヨシ)
  大塚 和朗(オオツカ カズオ)
  朝比奈 靖浩(アサヒナ ヤスヒロ)
  藤井 俊光(フジイ トシミツ)
  日比谷 秀爾(ヒビヤ シュウジ)
  清水 寛路(シミズ ヒロミチ)
准教授(再生医療研究センター) 油井 史郎(ユイ シロウ)
  竹中 健人(タケナカ ケント)
准教授(消化管先端治療学) 永石 宇司(ナガイシ タカシ)
医員 河本 亜美(カワモト アミ)
  金子 俊(カネコ シュン)
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概要

本分野では、我が国の疾病構造の中で、極めて頻度の高い疾患群を構成する上・下部消化管疾患および肝・胆・膵疾患に関する優れた臨床研究者を育成することを目的とする。大学院における臨床教室の意義は次世代の医学・医療のための基礎を確立することにあり、これら先進性の確保のためには臨床に基づく研究の推進および基礎研究に基づく画期的な治療法の開発以外にない。臨床情報に基づいた臨床医にしかできない疾患病態の解明と新規治療法の開発、基礎研究者とは異なる視点の研究を目指すことにより、広い視野に立ち次世代の消化器内科学領域をリードする臨床研究者を育成することが本分野における大学院教育のゴールである。
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研究活動

研究(主要テーマ)
・炎症性腸疾患病態解明とそれを基盤にした免疫統御療法の開発
・腸管粘膜免疫の特殊性を応用した炎症、アレルギーに対する新規治療法の開発
・体外培養を用いた消化管機能制御機構の解析
・消化管・肝における再生機構の解析と再生医療
・消化管上皮細胞内シグナル制御機構の解析
・消化器疾患における疾患関連遺伝子の検討
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教育活動

毎週火曜日 抄読会、リサーチカンファレンス
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教育方針

大学院における臨床教室の意義は次世代の医学・医療のための基礎を確立することにあり、これら先進性の確保のためには臨床に基づく研究の推進および基礎研究に基づく画期的な治療法の開発以外にないとの考えに立ち、我が国の疾病構造の中で極めて頻度の高い疾患群を構成する上・下部消化管疾患および肝・胆・膵疾患に関する優れた臨床研究者を育成することを目的とする。臨床においては、内視鏡を含む、医用工学を駆使した種々の診断技術の開発・実施に加え、高度な先端技術を用いた治療法の開発を目指している。研究面では、消化管粘膜免疫制御機構と組織再生機構に関わる独自の基礎研究に基づいた炎症性腸疾患の新規治療開発、ウイルス学・免疫学的アプローチによる基礎研究と慢性肝炎の進展阻止を目指した臨床研究、および新規抗癌剤治療による消化器癌治療に関わる臨床研究など、臨床の場から課題を抽出して研究を展開し、最終的には臨床現場に還元する「クリニカル・サイエンス」を追求する。国内外の交流および留学の機会を積極的に設け、広い視野に立ち次世代の消化器内科学領域をリードする臨床研究者を育成することが本分野における大学院教育のゴールである。
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臨床活動および学外活動

臨床(主要テーマ)
・免疫異常の是正を基盤とした炎症性腸疾患の治療
・ウイルス学的新知見を踏まえた慢性肝炎、肝癌の進展阻止
・肝癌に対する新しい治療の試み
・バルーン内視鏡、カプセル内視鏡を用いた小腸疾患の診断、治療
・大腸内視鏡、治療内視鏡
・MR エンテログラフィなどの低侵襲的消化管検査
・膵癌、胃癌に対する化学療法の検討
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臨床上の特色

消化器病学は消化管および肝臓、胆道、膵臓など、臓器として多くの領域をカバーするだけでなく、解剖、生理、病理学を基礎として、免疫学(炎症、感染症、自己免疫など)、腫瘍学、遺伝学、栄養学などの幅広い病態学に及びます。また、診断学においても内視鏡検査などの画像診断の進歩は目覚ましく、治療学の進歩も華々しいものがあります。また、消化器内科では、外科や小児科との境界領域も多いため、これらに関する知識も必須であり、また、救急医学においても消化器病学は大きな比重を占めています。
当教室では、指導体制の整った各地域の拠点病院の関連病院において、これら広範な領域について研修する機会を提供する一方で、大学病院では、専門性を生かした大学病院ならではの診療を行うなど、関連病院と大学病院の連携が非常にバランスよく保たれています。さらに当教室では、臨床研究だけでなく基礎研究でも実績があり、臨床と研究両面からよりよい医療を目指す事ができます。

<炎症性腸疾患>
当教室は、厚生労働省「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班」の班長施設を長年務めるなど、我が国の炎症性腸疾患診療の中心となっています。2012年に潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センターを設置以降すでに1300人以上の新規紹介を受け入れ、特に難治例の紹介が多いのが特徴です。診療において、小腸内視鏡やMRエンテログラフィーといった最新の画像診断で、苦痛や負担を最小限に抑えかつ精度の高い診断および疾患活動性評価を行っています。それに加え、免疫調節薬や、抗TNF α抗体製剤など生物学的製剤による治療を積極的に行うことで、長期入院例は皆無で、患者QOL を損なうことなく外来を中心に治療をしております。外科・放射線科・病理部・看護師・栄養士・薬剤師とも連携し、患者中心のチーム医療を実践し、また、臨床試験管理センターとも密に連携し数多くの治験を実施することでも、最新の医療を提供しています。リサーチクエスチョンをもちながら日々の診療を行っており、国内外の消化器関連学会にておいても、良質の臨床研究を発表し続けています。

<慢性肝炎・ 肝癌>
専門外来として「肝炎・肝癌撲滅外来」を開設し、慢性肝炎、肝硬変、肝癌の診療を肝臓専門医が行っています。特にウイルス性肝炎の治療については豊富な治療経験をもち、「お茶の水liver カンファレンス共同研究」では多くの関連病院の協力も得て、2000例以上の症例経験を蓄積し、我が国有数の臨床研究として認知されています。この研究により治療効果の正確な予測が可能となることが明らかとなり、さらに、発癌メカニズムと発癌リスクの詳細を解明し、肝硬度測定検査(Fibroscan)やバイオマーカーを組み合わせた抗ウイルス療法後の肝癌スクリーニングプログラムの開発を行っています。
肝癌診療においては、造影超音波検査やReal-time virtual sonography (RVS: MRI/CTのボリュームデータから施行中の超音波画像と同一断面を表示するシステム)を用いて、多角的に肝細胞癌を評価し、安全で確実なラジオ波焼灼療法を行っており、これらの有用性についても報告してきました。さらに放射線科や肝臓外科と緊密な連携をもち、様々な選択肢の中から病態に応じた最適な集学的治療を提供しています。

<特殊内視鏡(小腸バルーン内視鏡、カプセル内視鏡)>
小腸バルーン内視鏡検査の進歩は目覚ましく、当科では早くも2004年9月にはダブルバルーン内視鏡検査を開始し、出血や術後胆道結石を中心に、広く関東一円から紹介患者を受け入れています。さらにシングルバルーン内視鏡を用いてクローン病を中心とした炎症性腸疾患の診断・ 病状把握・ 狭窄治療に非常に有用であることを世界に発信しています。小腸バルーン内視鏡症例数は年間300件を超え、日本の約5%を担っています。またカプセル内視鏡を用いた原因不明消化管出血の診断についても、多くの紹介患者を受け入れています。

<食道・胃・膵癌化学療法>
当科での消化器進行癌に対する化学療法の特徴は、いわゆる癌専門施設とは異なり、大学病院という性質から、基礎疾患を有する治療困難な患者が多い点にあります。癌専門施設の治験等からは除外されてしまうような患者に対しても、患者の基礎疾患等を熟慮したQOLを損ねない治療を心がけています。
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