概要 研究活動 教育活動 教育方針 臨床活動および学外活動
ホームページ https://ikeuchi-lab.tech/

概要

当研究室は、医学・生物学分野の研究および医療を革新することを目指し、トップダウンの微細加工技術によるマイクロデバイスと、分子の自己組織化を利用したボトムアップ技術を融合し、独創的なデバイス及びシステムについて研究を進めています。
このページの先頭へ▲

研究活動

(1)メカノ卵胞活性化デバイス
早発卵巣不全に対する新たな治療法として,マイクロニードルアレイによる卵巣刺激を行う手法を考案し,侵襲性を評価した上で,マウス卵巣に対するin vivo マイクロニードルアレイ刺激による卵胞発育促進効果を実証した.また,本手法による卵胞発育促進の機序を解明すべく,マイクロニードルアレイ刺激のメカノトランスダクションを種々のin vitro 系により評価した.
(2)精子探索AR顕微鏡システム
胚培養士が精子を探索する時間を短縮するため,AR顕微鏡システムは,高速カメラで取得した顕微鏡視野画像から精子検出・追跡・速度解析を行い,その情報を顕微鏡視野内にマイクロディスプレイで遅延を感じさせることなく重畳表示する.これにより,従来の肉眼のみでの検鏡に比べ,精子の発見速度および発見率を改善できることを示した.
(3)光駆動超並列セルソータ
細胞集団の中から特定の細胞を選別するセルソータは,細胞を用いる生物学の研究で広く用いられている.しかし,従来のセルソータでは,高速流や染色による細胞への影響が懸念されるほか,経時的観察に基づく細胞選別を行えないという課題がある.そこで,光応答性形状記憶ポリマを用いて,光照射によりアドレス指定の並列ソーティングができる新方式セルソータを開発した.
(4)超早期感染検査マイクロデバイス&システムの開発
あらゆる現場におけるウィルス感染検査を実施可能なポータブルデバイスの開発を目的とし、装置内への水の添加のみで核酸解析による唾液からのウィルス検査を実施できる新手法を開発した。本手法を小型化し、低侵襲、低コストでの感染検査が可能なマイクロデバイスの開発を行っている。
このページの先頭へ▲

教育活動

医歯学総合研究科博士課程医歯学系専攻における特論,演習,研究実習としては,生体材料力学特別講義,生体材料力学演習,生体力学実験を実施している.さらにボーダレス教育の一環として医歯学総合研究科コース特論の中の組織材料工学コースを分担するとともに,生命理工学系専攻においては生体機能材料学特論を分担している.   
このページの先頭へ▲

教育方針

1. 医歯学系の出身者については,材料の力学的特性についての用語および基礎方程式に関する基本的な知識を身につけ,生体組織の力学的リモデリングや人工材料との力学的適合性の問題点を理解した臨床医,医歯学研究者の育成を目指す.
2. 理工系の出身者については,生体組織の力学特性と機械的機能を有する医療機器についての基本的知識を体得し,安全性と有効性を保証する設計の基本的な技法を理解した医療機器などの開発研究従事者の育成を目指す.

このページの先頭へ▲

臨床活動および学外活動

学外活動として,学内・学外で開発された物質,材料,デバイスについて,臨床応用を目指しての実用化研究支援や非臨床試験支援を行っている.特に安全性の評価に重要を置き,ベンチテストによる医療機器の耐久性などに関わる機械的安全性試験を実施している.また新規品目で評価方法の定まっていない医療機器などについて第三者的な立場からの試験方法の提案,あるいはガイドラインなどに規程されている規格に準じた試験などの実施を行って,承認申請に至るまでの総合的なサポートを目指している.


このページの先頭へ▲